生徒指導のライン
『なんであの先生はいいよって言ってるのにハナコ先生に言われなあかんの?』
『なんで私らには言うくせに、3年生は許されてるの?』
生徒指導を行うにあたって、教師間、学年間、学校間の指導のラインが揃っていないとしんどいな、、と思うことが最近よくある。
一番最近あった例でいえば、服装指導である。
校則として、スカート丈は膝が隠れるくらいの長さという決まりがあるのだが、折って履いたり、すでに切ってしまっている生徒がいる。
それを指導する教師、しない教師バラバラだったが、文化祭はきちんとした服装で出させようということになっていた。
文化祭当日、担任の先生は忙しいので、私が服装違反している4人を呼んで化粧を取らせてスカートを履き替えさせてと奮闘していたのだが、ある担任の先生がやってきて、「3年生も短い子おったし、もういいよ~!やろうとした気持ちはすっごくえらいよ!」と生徒に言いにきたのだ。
3年生は許されているのに、なんでうちの子だけ?!という保護者の炎上を防ぐためだったらしいが、じゃあ何のための指導なの?と私は始めて頑張ってることがあほらしく感じてしまった。
子どもたちも、「担任いいって言ってるんやからもういいやん!」と履きかけていたスカートから、ちょんちょんのスカートに履き替えそのまま文化祭に出てしまった。
私は、頑張っているほかの子たちのためにも、好き勝手するあの子たちを認めるわけにはいけないと思う。
保護者が炎上することを恐れて子どもと向き合わなくていいのだろうか。
でも、戦っている教師は限られている。もういいやって思うときもある。
そういうところから、学年は崩れていくのだろう。
あきれることもあるけれど、頑張っている子たちが安心して学校生活を送れるように、せめて自分の授業だけでも安心して受けられるように、私はひとりになっても戦い続けようと思う。