生徒Bの逃亡~葛藤~
「Bがいなくなりました!!一緒に探してください!!!」
という一声で、たくさんの先生方を巻き込んでのBの大捜索が始まった。
私との話し合いの途中で、泣き出し逃げたのち帰ってこなかったのだ。
はじまりは、きのうの放課後、
B「生理なった~~~~~」
ハナコ「だから?」
B「家に帰る~~~」
ハナコ「保健室で下着とか借りられへんの?」
B「え~~~そんなん嫌やし~~」
バレー部のBとの会話であるが、ふざけた物の言い方に呆れたのと今本当に部活動が踏ん張りどころである状況であるにもかかわらず、普通に帰れる精神に呆れ、「お好きにどうぞ。」と答えた。
それで拗ねたBは、チームメイトや他の先生に理由を言うこともなく無断で帰り、着替えたら戻ってくる予定だったのだが、戻ってこず勝手に部活動を休んだのだ。
そのことで、今日の朝、他の顧問の先生から「気がない人に練習なんてしません。帰りなさい。」と叱られたB。
反省しているようだったが、私のことは1日避けたり無視をしていた。
そのまま1日が終わるのもよくないなと思ったので、練習を少し早めに終わらせBを呼んで話した。
どんなに腹がたっていても、気にくわんことがあっても逃げるなという話をしていると、Bは「もう最近頑張るとかそういうのだるいんです」と言った。
最近、Bはレギュラーを外されて学校生活も部活動もすべて無気力になっていたのだ。
どうしていいかわからないというBの話をずっと聞いていた。
「その弱い心から逃げるな」と言うとBは泣きながらその場を離れた。
はじめはBは泣き顔を見られるのを嫌がるので顔を洗いにいったのかと思い、待っていたのだが、下校時刻10分前になっても帰ってこない。
Bの友達は待っているし、荷物も置いているし帰ることはないだろうと思っていたが、
一番近いトイレにも、どこにもいなかったのだ。
焦って職員室にかけこみ、他の先生に助けを求め、大捜索がはじまった。
あたりは暗くなっていたので、何かあったらどうしようと不安で仕方なかった。
自転車で学校の周辺を探していると、「見つかったよ」という連絡が入った。
学校の外にいたようだった。
すでにBは担任の先生やほかの顧問の先生に叱られていた。
無事だったBの姿を見て涙が止まらなかった。
「何をしてるん!!なんで逃げるん!どれだけ私のことを嫌ってくれてもいい。逃げるな!逃げたらどうにもしてやれんやろ!!!!」
泣きながら思いをぶつけた。
先生が正しいこといっているのは分かっている。
でもがんばれない自分をどうしたらいいかわからない。
その場にいれなくて嫌になって逃げた。ということだった。
普段泣いたりしないBが過呼吸になりそうなくらい泣いていた。
本当に自分の中で様々な葛藤があるのだろうな。。
赤ちゃんかよ、と突っこみたくなるがこれが中学2年生。
全て投げやりになってしまう。どうにかしないととは思う。
でもどうしたらいいのかわからないという心の葛藤。
むずかしい。
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